リスティング広告を始める上でまず気になるのが、必要な予算ですよね。
リスティング広告は、テレビCMや雑誌広告のように枠を買い切って一定期間広告を表示するような料金体系ではなく、広告がクリックされるごとに費用が発生するクリック課金制になっており、適切な予算がイメージしにくい面もあります。
本記事では、リスティング広告の相場費用や予算の決め方についてご紹介いたします。
結論、リスティング広告の予算に相場はありません。
リスティング広告はクリック課金型の広告で、広告がクリックされるたびに費用が発生する仕組みになっており、配信したい業種やキーワードや、目標とする集客数に応じて必要な予算は変わります。
業種やキーワードによってクリック単価(1クリックあたりかかる費用)もまちまちで、安いものだと100円以下、高いものだと2,000円を超えるようなケースもあります。
そのため一概には言えませんが、強いて相場観を出すのであれば、下記のような金額になります。
リスティング広告に最低出稿金額はないので、月に1万円からでも出稿することができます。
しかし、出稿したいキーワードの市場規模に対して予算が少なすぎると、効果的に広告を配信できず、ある程度の予算を用意した場合と比較してかえって費用を無駄にしてしまう可能性があります。
リスティング広告でかかる費用は、「広告がクリックされた回数×1クリックあたりの平均クリック単価」で求められます。
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【クリック数 × クリック単価 = 費用】
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広告をどれくらい出すかは、日予算を設定することでコントロールすることができます。
日予算は文字のとおり、1日の予算を意味するもので、1日の広告費用が設定した予算におおよそ収まるように広告の配信量が調整されます。
日予算は、配信したいキーワードの検索数とクリック単価に応じて適切な金額を設定するのが望ましいです。
日予算が少ない場合、1日の途中で予算を使いきり、広告配信が止まってしまう可能性があります。
配信したいキーワードの検索数とクリック単価に対して十分な日予算を設定できない場合は、予算に合わせて配信したいキーワードを絞り込むような工夫が必要です。
リスティング広告では、オークションにより掲載順位とクリック単価が決定されます。
『広告主』
『広告媒体』
オークション方式なので、入札に参加する企業が多ければ多いほどクリック単価が高くなります。
顧客単価や利益率が高い業種では、許容できるクリック単価に比較的余裕があるため、クリック単価が吊り上がりやすく、2,000円を超えてくることも珍しくありません。
オークションでは、単純な入札単価だけではなく、広告の品質(ユーザーにとって有益であるかどうか)が加味されています。
「広告の品質」を上げることができれば、入札単価が低くても上位に掲載されやすくなるため、結果的に1クリックあたりにかかる費用を削減することが可能です。
リスティング広告の予算の決め方としては大きく分けて2軸あります。
商品の購入や、会員登録、お問い合わせなど、リスティング広告で目標とする成果をどれくらい獲得したいかから予算を決めることができます。
リスティング広告では、購入や問い合わせなどの成果のことを「コンバージョン(CV)」と、コンバージョン1件にかかった費用のことを「コンバージョン単価(CPA)」と呼びます。
月に100件のコンバージョンを、コンバージョン単価5,000円で獲得したい場合、必要な予算は50万円です。
CV:100件 × CPA:5,000円 = 予算:500,000円
リスティング広告は認知よりも獲得に効果のある広告ですので、何より費用対効果を重視するケースが多く、コンバージョン単価にだけ目標を定め、費用対効果が合う範囲でコンバージョン数を伸ばすような運用をされている企業も多いです。
リスティング広告は、検索キーワードに連動して表示される仕組みなので、広告を出稿できる量はキーワードの検索数に依存します。つまり、検索広告で配信できる金額には限界があります。
というような場合は、狙いたいキーワードの市場規模から予算を決めることも可能です。
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狙いたいキーワードの検索数 × クリック率 × 平均クリック単価 = 予算
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狙いたいキーワードの検索数やクリック単価はGoogle広告のアカウントを作成すれば無料で利用できるキーワード検索ツール「Googleキーワードプランナー」を使用すれば確認することができます。
クリック率やクリック単価は、設定や運用状況によって変動するため、概算にはなりますが、おおよその市場感を把握することができます。
「Googleキーワードプランナー」は無料で使えるものの、今までに広告費を支払ったことのないアカウントの場合、大まかな検索数しか表示されないため注意が必要です。
リスティング広告では、キーワードの他に、年齢・性別・興味関心・配信時間・配信地域などをターゲティングとして利用することができます。
ターゲティングを利用すれば、そもそもターゲットにならない属性や、成果が悪い属性へ広告を出さないようにする除外設定が可能です。
予算が限られる場合は特に、ターゲティングを細かく見直し、確度の高い属性に優先的に配信できるように調整することで無駄なコストの削減と、費用対効果の改善が見込まれます。
本記事でご紹介した通り、リスティング広告の掲載順位とクリック単価は、「入札単価」と「広告の品質」をかけ合わせた「広告ランク」で決まります。
「広告の品質」を高めることができれば、広告掲載に必要なクリック単価を下げることができます。
「広告の品質」の算出方法はブラックボックスになっており、「これをすれば上がる」という明確な答えはありませんが、「広告の品質」に関連する「品質スコア」という数値は「広告の推定クリック率」と「広告の関連性」と「ランディングページの利便性」で決定されています。
クリック率を上げるために、広告文を見直したり、配信したいキーワードと広告文、サイトの情報に一貫性を持たせたりすることで改善される可能性があり、クリック単価を下げることにつながります。
ランディングページとは広告の遷移先に設定するサイトのことを指します。
リスティング広告でできることは、あくまでランディングページへの集客で、いかに優れた運用ができていたとしても、ランディングページの質が低ければ、成果にはつながりません。
ランディングページのコンバージョン率を改善していくことで、コンバージョン単価を下げることができ、同じ件数のコンバージョンを獲得するのに必要な予算を削減することができます。
ランディングページを改善していく施策のことをLPO(Landing Page Optimization = ランディングページ最適化)と呼びます。
リスティング広告の適切な予算は、業種や目的、状況に応じて変わります。
Googleキーワードプランナーなどのツールを利用すれば、おおよその市場感を把握することは可能なので、市場感と自社の状況と目的を照らし合わせて、戦略を決めていきましょう。
リスティング広告は、オークション形式かつ、掲載面でも他の出稿企業と比較されやすいため、競合他社の影響を強く受けやすいです。
初動から狙った通りの成果が出せるとは限らないので、まずはテストマーケティングとして、少額から配信してみるのもおすすめです。
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